第2部 礼典諸式 第12節 献堂式(落成式にも応用できる) 某教会献堂式順序(プログラムの一例) 1 奏楽 2 賛美 聖歌 181「みつかいよふして」 同 212「聖なる神よ」 3 祈祷 4 聖書交読 詩篇132篇(定礎式文中にある。あるいは詩篇99篇。) 5 賛美 聖歌 213「祈りに祈りて」 6 聖書朗読 旧約(歴代誌第二、6章12節、18-21節、40-42節、7章1-4節) 新約(ヘブル人への手紙10章19-25節) 7 賛美 聖歌 602「きのうもきょうもとわに」 8 工事経過報告 9 会計報告 10 献堂の辞 一同起立 11 献堂祈祷 12 賛美 聖歌 478「救いをなしたもう」 13 説教 14 祈祷 15 賛美 聖歌 483「われは主にありて楽し」 16 祝辞 代表者数名 17 祝電披露 18 献金(秦楽または賛美とともに) 19 感謝祈祷 20 頌栄 21 祝祷 22 挨拶 教会代表 聖書 旧約(歴代誌第二、6章1 、2節、18-21節、40-42節、7章1-4節) そのとき、ソロモンは言った。「主は、暗やみの中に住む、と仰せられました。そこでこの私があなたのお治めになる宮を建てました。あなたがとこしえにお住みになる所を。」……それにしても、神ははたして人間とともに地の上に住まわれるでしょうか。実に、天も、天の天も、あなたをお入れすることはできません。まして、私の建てたこの宮など、なおさらのことです。けれども、あなたのしもべの祈りと願いに御顔を向けてください。私の神、主よ。あなたのしもべが御前にささげる叫びと祈りを聞いてください。そして、この宮、すなわち、あなたが御名をそこに置くと仰せられたこの所に、昼も夜も御目を開いていてくださって、あなたのしもべがこの所に向かってささげる祈りを聞いてください。あなたのしもべとあなたの民イスラエルが、この所に向かってささげる願いを聞いてください。あなたご自身が、あなたのお住まいになる所、天からこれを聞いてください。聞いて、お赦しください。……今、私の神よ。お願いします。どうか、この所でささげる祈りに目を開き、耳を傾けてください。そこで今、神、主よ。あなたもあなたの御力の箱も立ち上がって、休み所におはいりください。神、主よ。あなたの祭司たちの身に救いをまとわせてください。あなたの聖徒たちにいつくしみを喜ばせてください。神、主よ。あなたに油そそがれた者たちの顔を退けないでください。あなたのしもベダビデの忠実なわざの数々を重い起こしてください。」……ソロモンが祈り終えると、火が天から下って来て、全焼のいけにえと、数々のいけにえとを焼き尽くした。そして、主の栄光がこの宮に満ちた。祭司たちは主の宮にはいることができなかった。主の栄光が主の宮に満ちたからである。イスラエル人はみな、火が下り、主の栄光がこの宮の上に現われたのを見て、ひざをかがめて顔を地面の敷石につけ、伏し拝んで、「主はまことにいつくしみ深い。その恵みはとこしえまで。」と主をほめたたえた。それから、王と民はみな、主の前にいけにえをささげた。 新約(ヘブル人への手紙10章一19-25節) こういうわけですから、兄弟たち。私たちは、イエスの血によって、大胆にまことの聖所にはいることができるのです。イエスはご自分の肉体という垂れ幕を通して、私たちのためにこの新しい生ける道を設けてくださったのです。また、私たちには、神の家をつかさどる、この偉大な祭司があります。そのようなわけで、私たちは、心に血の注ぎを受けて邪悪な良心をきよめられ、からだをきよい水で洗われたのですから、全き信仰をもって、真心から神に近づこうではありませんか。約束された方は真実な方ですから、私たちは動揺しないで、しっかりと希望を告白しようではありませんか。また、互いに勧め合って、愛と善行を促すように注意し合おうではありませんか。ある人々のように、いっしょに集まることをやめたりしないで、かえって励まし合い、かの日が近づいているのを見て、ますますそうしようではありませんか。 (また詩篇122篇を適宜に使用するのもよい) 1 人々が私に、「さあ、主の家に行こう。」と言ったとき、私は喜んだ。 2 エルサレムよ。私たちの足は、お前の門のうちに立っている。 3 エルサレム、それは、よくまとめられた町として建てられている。 4 そこに、多くの部族、主の部族が、上って来る。イスラエルのあかしとして、主の御名に感謝するために。 5 そこには、さばきの座、ダビデの家の王座があったからだ。 6 エルサレムの平和のために祈れ。「おまえを愛する人々が栄えるように。 7 おまえの城壁のうちには、平和があるように。おまえの宮殿のうちには、繁栄があるように。」 8 私の兄弟、私の友人のために、さあ、私は言おう。「おまえのうちに平和があるように。」 9 私たちの神、主の家のために、私は、おまえの繁栄を求めよう。 献堂の辞(会衆は起立する) 兄弟姉妹、神はご自身を礼拝することと福音を宣べ伝えることとを私たちに命ぜられました。私たちは御旨と信じ、祈りのうちにこの良い企てをなし、最善を尽し、神の御恵みと祝福とによってこの教会堂建築のわざをなし終えました。私たちは今、感謝と喜びとをもって、主の御名により、この会堂を全知全能、至善至愛の神の御前に謹んでおささげいたします。 アーメン。 献堂の祈祷 恵みに當みたもう全能の神よ、私たちは今、主の恵みと導きによって建てられたこの会堂を、御前におささげいたします。願わくは、これをよみしてお受け入れください。この会堂を、父なる神、子なるキリスト、聖霊なる三位一体の尊い神の御名によって聖別し、御名の栄光のためにお用いください。 願わくは、昔ソロモンの建てた宮に神の栄光の満ちたように、神の栄光をもってこの会堂を満たし、聖霊の宮としてください。私たちはここで常に神を礼拝し、みことばを学び、福音を宣べ、聖なる礼典を執り行い、賛美と感謝の声の絶えることのないようお祈りいたします。 「わたしの家は、すべての民の祈りの家と呼ばれる」と仰せられたように、尊い御名によって、祈りをささげる香壇としてください。新約の祭司とされている私たちの、祭壇に奉仕するところとしてください。背いている魂が、その罪を認め、悔い改めて十字架を信じ、罪の赦しを願う時、その罪を赦し、キリストによる救いを得させてください。心に汚れを示され、清めの恵みを求めて祈る時、その祈りに答えて、キリストの宝血と聖霊による清めの恵みを与えてください。肉体に病をわぼえていやされることを祈る時、神癒の恵みによっていやしてください。願わくは、ここで永遠の住居をしのび、天上で親しく主に仕える備えをさせてください。 願わくは、主の御霊がここにくだり、主の栄光がここに満ちあふれますように。この工事のため、尊い献金と献財と奉仕をしてくださった兄弟姉妹と、この工事に直接関係した人々の上に、主の豊かな御祝福を与えてくださいますように。主イエス・キリストの尊い御名によってお願いいたします。 アーメン。 (落成式の時は献堂の辞を省き、祈祷にも献堂のことばを省いて適当に修正し、使用する。会堂建築の時、とりあえず落成式を挙行し、万事完全に終了したのち、献堂式を挙行することもある。)